tsukisama’s blog (支店)

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修理できて良かったモノ (その2)

本記事は移転しました。

約5秒後にリダイレクトします。

プラスチックやゴムなどを使っているものは経年によって加水分解して劣化、プラスチックなどは前触れなく突然割れたり、ゴムなどはベタベタになってしまう。

今回、修理したのは(修理そのものは数年前ですが)、プラチックではなくゴムのローラーがベタベタ(というかドロドロ)になってしまい正常に給紙できなくなったドキュメントスキャナーです。

製造メーカーはPFU(現富士通)、製品名Scan Snap S500というものです。

Scan Snap S500。展開すると結構場所とります。

製造は2006年と記載されているので、そのあたりに購入したのでしょう。いつどのぐらいの価格で買ったのか忘れてしまいました。AdobeのAcrobatの正規品が付属していたのでそれだけでお得、という機種として当時は有名だった、ということは覚えています。

海外製というのがわかります。。

当然既に生産終了していますが、この手のものは性能としてはほぼ頭打ちに近い状態だったので、欲張りしなければ今でも十分実用に耐えうるものです。

ベトベトになったローラー部分を新品に交換しただけなので、LEDライトのように半田ごてなどは使用しておらず、ドライバーを使ったぐらいの、修理というほどたいそうなことはしていないですが、このジャンルの製品も最近ほとんど見かけないので買い替え不可、ということで、どういうことをやったのか記録として残しておこうと思います。

状態

写真の4か所の赤マル部分が劣化したローラーです。右下なんかはほぼ原形をとどめていないほどドロドロ。これではまともに紙送りできませんね。

実はこの状態を見た時点では、修理することは考えてなかったのですが、他にこういった症状の例があるのでは、と思ってググってみたら、運良く、交換修理した事例を発見できたので、真似てみることにしました(そのサイトがどこかを失念してしまいました)。

Scan Snapのカバーを開いたところ。これでは正常に紙送りできません。。

交換パーツの手配

事例では、交換パーツをAliexpressで購入していました。まあ、国内では製造中止になっておりパーツも入手不可だったので探したらAliexpressで見つかった、ということでしたが。

というわけで、ワタシの記念すべきAliexpressデビューのきっかけにもなりました。(今では同等品をamazonでも見つけることができます)

Aliexpressで何とか探し出すことができましたが、意外と高かったです。国内で当時入手できた別の補修用部品はかなり安かったんですが。

Aliexpressの購入証明。値段が意外と高め。

まあ、今回は必要ということで購入しました。大体2週間ぐらいかかりました。
方やテープグルグル巻きの箱、方や単なる郵便のような封筒に入って届き、Aliexpressの洗礼を受けました。中身は特に問題はありませんでした。

こんな感じで届きました。

いざ修理

修理は部品交換ですが、ローラーのついている軸を取り出すための分解が一番大変でした。

分解手順等は、今となってはいろいろ情報があるようですが、ワタシが分解した時点では、情報がなくちょっと苦労しました。

ドキュメントのセンサーを外すとき、ローラーの受け軸を外すときがちょっと力技と手順が必要だったような記憶があります。もう1回分解する気にならない感じでした。

交換後の姿。まだまだ使えそう。

スキャナの製造が2006年でローラーの劣化を発見したのが2019年だったので、単純計算だと、あと13年は使えることになりますが、交換したローラーがいつ製造されたのかにもよりますね。

ローラーの材質が同じだったら数年のうちにまたドロドロになる可能性もあるので、次はどうしよう、なんて今から心配です。

まあ、以前ほどあまりドキュメントスキャナを使わなくなってきているので、デジカメで代用してゆくことになるかもしれませんが。

思うこと

この手のゴム部分の(加水分解)劣化は過去にも、Canonの(フィルムカメラの)EOSで経験しました。ある日突然シャッターが切れなくなってフィルム装填部を開いてみるとシャッター幕には劣化して液状化したねばねばゴムがベットリついていた、という故障というか(あえて言いますが)欠陥がありました。

シャッターのダンパー(ブレーキ)部分に使われていたゴムが加水分解してシャッター幕に流れ出す、というもので、初代EOSからEOS10までその欠陥がでてました。当時のプロ用のEOS-1ではその話は聞かなかったのでコスト的な理由なのかなと思います。同世代の他メーカーのカメラではそのような不具合は出てなかったので、以降積極的にCanon製カメラは選ばなくなりました。

環境にも依存するのでしょうが、年月が経過するとこのよう(加水分解してボロボロ)になることは、製造段階でもある程度予測できるはずで、材質改良などの回避策もいくらでも取れるはずなのに、そこまで(長期間)使わないだろう、ということなのか、コスト的な理由なのかはわかりませんが、そういう様な製品が未だに多いと思います。

ワタシ個人的にはそういった製品を生み出す行為は、設計ミスとか手抜きに類するものと思います。もう少し購入して使用する者のことを考えてほしいと思います。